【日本版・不思議の国のアリス】漫画「猫が西向きゃ」の描き込みと世界観に完璧にやられた
今回ご紹介するのは、とてつもない描き込みとバグった自然の織り成す不思議な世界観がたまらないこちら!
適当男と生真面目女子の奇天烈お仕事バディ!「猫が西向きゃ」でございます!
ネタバレなしで記事を書いてますので、これから読む人も安心してご覧下さい。
「猫が西向きゃ」あらすじ
Amazon 猫が西向きゃ(1) (アフタヌーンコミックス)
バイトの面接で(株)広田フローを訪れた、近藤ちま。
そこで出会ったのは「しゃちょう」と呼ばれる猫と、ユルい青年・ヒロタ。面接のつもりが流れで出動、ちまが着いた現場は何やらヘンチクリンになってる街の風景。
それは「フロー」と呼ばれる自然現象。そしてフロー処理業者であるヒロタは原因と対策を探る仕事人!
自然の摂理も時々バグるのです!
引用:猫が西向きゃ / 漆原友紀 - アフタヌーン公式サイト - モアイ
「猫が西向きゃ」は凸凹バディの奇天烈お仕事マンガ!
ハローワークで「(株)広田フロー」を紹介してもらった近藤ちまちゃん。
教えてもらった住所を訪問してみると、面接もほどほどにいきなりお仕事に出発。
そんな「(株)広田フロー」のお仕事は「フロー処理」というもの。
この漫画の世界のすべての物質は「絶えずゆらゆらとごく細かに揺れていて安定せずにある」ので、時にバランスを崩して形を変えてしまう事があって
その名称が「フロー」で、起きてしまったフローを役所から依頼されて処理するのが「(株)広田フロー」のお仕事というわけです。
はてさて、それではフローがどんなものかと言いますとですね。
こんな感じで道が増えっちゃたりするんですね。
「猫が西向きゃ」は、もはや「日本版・不思議の国のアリス」だ!
先ほどの画像でもうお分かりかと思いますが、「猫が西向きゃ」の風景の描き込みと言ったらそりゃぁもうすごいわけですよ。
巻末で作者の漆原友紀氏もご自身で「風景漫画」とおっしゃってましたが、本当に「風景」が素晴らしく、しかもそれが「フロー」という設定にドンピシャで相性がいい!
この「フロー」というモノも、先ほどの「道を増やす」以外にも「鏡の世界」「年齢退行」「 時間逆行」「角(かど)の消失」などがあるのですが、そのどれもが風景や景色に関わるものばかり。
それが漆原友紀氏のエグい描き込みのおかげで、一段とリアリティを持ち始め「日本版・不思議の国のアリス」みたいな世界観に思う存分浸る事ができます。
鏡の世界が広がるフローの時なんか本当「鏡の国のアリス」っすわ。あーたまらん。
また「フローの匂いに猫は敏感」というこの小さい設定も「日本版・不思議の国のアリス」感が増すというか、地味に独特のファンタジー感を確立させていて憎いんだよなぁ。
正直、1話だけじゃなくて2.3話と読み進めないと「うぉおおおおお!」とドハマりすることはないのですが、この「ルイス・キャロル」感はぜひ「不思議の国のアリス」ファンの皆様に読んでもらいたい!オススメでございます。
「猫が西向きゃ」まとめ
はい、というわけで今回「猫が西向きゃ」をご紹介させていただいたわけですが、正直描き込みがここまで強いとは思っていなかったのでめちゃくちゃびっくりしております。
描き込みだけでなく設定もかなり練られていて、ヒロインのちまちゃんに関するフローの件なんかは物語通していつ解決させるのかすっごいワクワクするよなぁ。
基本的に一話完結型なので、空き時間にサクッと読むこともできるんでカバンに入れて好きな時に「アリス」のような世界に浸ってみてくださいませ!
それでは!また!
あ、マンガファンの人は「ビベーラ」もぜひ試してみてね!