カイシンノステミ

毎月100冊以上の漫画&小説を読みながら発達障害でわちゃわちゃしています

人間の底が見えない恐怖!「ノイズ【noise】」の限界集落文化が恐ろしくて殺人鬼どころじゃない【筒井哲也最新作】

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今回ご紹介するのは、今月2巻が発売されてストーリーが一気に爆発し始めたこちら!

筒井哲也の描く"人間の底が見えないサスペンス"!

「ノイズ【noise】」でございます!

今回はネタバレを含みますので、ネタバレ前に警告は出しますがこれから読む方は注意してください!

「ノイズ【noise】」あらすじ

Amazon ノイズ【noise】 1 (ヤングジャンプコミックス)

のどかな田園風景が広がる猪狩町では、黒イチジクを地域の特産として、限界集落から一転、活況を呈し始めた。

そんな中、イチジク農園を営む泉圭太のもとに鈴木睦雄と名乗る怪しい言動の男が現れる。彼は14年前に女子大生ストーカー殺人を犯した元受刑者だった。

平穏な地域社会に投げ込まれた異物が生んだ小さな波紋(ノイズ)が、徐々に広がっていく――…!!
引用:Amazon 

平穏な生活に入りこむ小さな「ノイズ【noise】」で全てが壊れる

Amazon ノイズ【noise】 2 (ヤングジャンプコミックス)

お話の舞台は名古屋から少し離れた限界集落の猪狩町。

そんな猪狩町で、主人公・泉圭太は「イチジク農園」を営んでいる。

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彼の手がけた『黒イチジク』は一個300円という高額にもかかわらず日本中で大ヒット。

今では彼は、村の再興にも一役買った若手期待の新人農業家になっていた。

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家族にちょっと問題を抱えつつも、のどかな田舎で子供や友人と一緒に一生懸命に黒イチジクを栽培していた圭太の元に、怪しい人物が歩み寄る。

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この男。 

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実は女子大生を強姦・殺人して服役し、最近出所してきたばかりの「ストーカー殺人鬼」なのである。 

「ノイズ【noise】」 で見るクローズドな田舎文化の恐怖

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ここからネタバレを含みますのでお気をつけください!

1巻でのストーリーのドタバタ感を楽しみたい方は読まないほうが良いと思います!

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1巻の最初の方で明らかになってしまうので、ここでも既にネタバレしますが

実はこの『ノイズ【noise】』は「ストーカー殺人鬼が襲ってきてどうのこうのする漫画」ではなく、むしろ「ストーカー殺人鬼がきっかけとなって様々なものが本性を現し、壊れ始めて行く漫画」でございます。

 

まぁ早い話、主人公が自分の家族を守るために「ストーカー殺人鬼」を友人と交番のおまわりさんと協力してぶっ殺しちゃうんですよ。

 

「えー!マジで! どうすんだよ!」とビビってるのもつかの間、さすが限界集落とでもいいますか、クローズドな『田舎文化』も合わさって様々な人間の思惑が一気に絡み合い、一つの殺人を巡る登場人物全員の人生を賭けたシーソーゲームが始まります。

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家族のために殺人を隠し切りたい主人公・圭太。

主人公・圭太に愛する人を譲ってしまった友人。

交番に配属されたばかりの正義感溢れるはずだったおまわりさん。

人の思いを背負い人生をかけて事件を追う警察官。

村の大事な収入源の「イチジク農園」をなんとしても失いたくない村長。

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そんな全ての人物の思惑が、たった一人の「ノイズ」のせいで複雑に絡まり合い、人間の『汚い部分をさらけ出しての駆け引き』へと発展していく。

この人間模様がグッチャグチャになるクライムサスペンスは、まさに筒井哲也節の真骨頂なので、サスペンスファンはぜひとも読んで欲しい。

 

この三つのうちどれかでも「あ!これ面白かったんだよなぁ!」と思ったらもう買い。

人間の怖さを描くサクスペンスではこの人の右に出るものはいないね。

超オススメ。 

「ノイズ【noise】」まとめ

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 はい!というわけで今回は筒井哲也氏の「ノイズ【noise】」をご紹介させていただきました!

いやでも、マジで筒井哲也氏の「人間の底が見えない恐怖」の描き方って本当すごい。

今回の「ノイズ【noise】」でも、最後の最後の「嘘でしょ!?」っていう破壊力はだしてくれるのかなー。期待しちゃうなぁ。

サスペンスファンの皆様、見かけたらぜひ!手にとってみてくださいません!

それでは!また!